2013年02月20日 14:25Fujii

パッケージの度合いを考える

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あまり使わないフレーズ

先日、学生時代に英語を習う時に、最初の頃に習った英文が「一緒にエレベーターで下へいこう!」だったという話をききました。

上がってもいないのにいきなり降りるとはどういうシチュエーションなのか?と思いましたが、聞いてみるとナイアガラの滝での会話で、高いところから低いところへ移動するシチュエーションということでした。

それを聞いていてふと思ったのが、そこまでパッケージされたフレーズは、習ったとしてもナイアガラの滝に行くまで使わない言葉なのではないか?ということです。

もちろん、これは極端な話で、日常でもエレベーターで降りる時には使えます。

しかし、フレーズというものは、シチュエーションに応じて使えるか使えないかが決まってくるのだと思いました。

そして、極端にパッケージ化された言葉だと、限定されたシチュエーションでしか使えなくなります。

そんなことを考えていると、言葉とUIは似ている面もあるのかもしれないと思えてきました。

言葉もUIもコンテキストに依存し過ぎるとどうなるか?

ある決められたフレーズは、そのシチュエーションにおいては使いやすいですが、そのシチュエーション、これはコンテキストと言っても良いですが、それらに依存し過ぎると、ほかの場面で使えなくなってしまいます。

UIにおいても、例えば、特殊な条件でハワイ産のパイナップルを検索し、検索結果を色が濃いものから並べる機能を持ったボタンがあったとしても、なかなか使う機会はありません。

もちろん、ユーザビリティテストで、タスクを「特殊な条件でハワイ産のパイナップルを色が濃いもの順に並べてください」なんて設定すれば、このボタンも「使いやすい」となるでしょう。

言葉の使いやすさ

ユーザビリティテストの場合の例とは違い、使いやすい言葉という意味で、ナイアガラの滝でしか使えないのであれば、多くの人にとってはあまり使えない部類にはいるかもしれません。

もちろん、フレーズの場合は、パッケージされていますが、話す人が「下に」の部分を「上に」に変えたり、「エレベーター」を「階段」に変えたりすることが可能です。

なので実は完全にパッケージされてはいません。

それに対してUIのボタンなどは、ひとつのボタンにするとその用途にしか使えないという違いがあるようです。

ユーザーが柔軟に操作できるように

言葉を参考に、UIの要素を作るならば、言葉と同様に、ユーザーが柔軟に操作することができるように、割合を考えながら要素の単位をつくるとよいかもしれません。

あまりに細か過ぎるとパーツになってしまうので、どのような単位が良いかは正解はありませんが、言葉の世界で例えると、一文字なのか、単語なのか、フレーズなのかなどのように、単位を考えながら進めることが必要かもしれません。

ちなみに、個人的には習った英文を使うためにナイアガラの滝に行くという生き方は好きです。

2013年02月18日 14:32Fujii

UIを複雑にしないために気をつけること

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UIを複雑にするスローガン

UIが複雑になったプロセスを探ると、実は「一覧できるようにする」「すぐにできるようにする」「できることがわかるようにする」というスローガンから生まれてきていることがあるので要注意だと最近思っています。

UI設計というものはこうするとよいという正解はないですが、注意しておくといいことはあります。

一覧できるようにする

一覧できるというのは、いい使い方をすればまとめてみることができたりして便利です。

しかし、ひとつ下の階層にあったものを上の階層に移動して一覧しようとする場合のように、結果的に画面内が非常に複雑になることもあります。

例えば、親戚一覧を表示する場合、最初の階層では家ごとに構成する人を載せるとします。その下の階層では、その人の友人も載せるとします。

もしこれらを、階層を作らずにするほうが一覧性が上がる!と思って、同じ階層に載せようとするととても複雑になります。

すぐにできるようにする

例えば、ダイアログで開いた一覧から選択する際に、選択をするだけでなく高度な編集もできるようにしてしまうというケースです。

また、ある項目に対して複数のアクションを行うことができる場合に、それらのアクションを一覧のなかで行えるようにしたことで複雑になるケースもあります。一覧の各項目に、詳細情報を表示すること以外のアクションを行う要素を増やさなければならないからです。

すぐにできるようにするというのは、その機能を上位の画面にショートカットとして表示することになるので複雑になります。

できることがわかるようにする

ボタンの説明がたくさん貼られた切符販売機のように、それがどのような機能であるか長い説明をしてしまうと複雑になります。

また、最初からすべての機能を見せようとして、要素が小さくなり過ぎたり、不揃いになり、複雑になるケースがあります。

小さい要素でできることがわかることを表現する!と思ってアイコンで表現しにくいことを示そうとして、アイコン自体が複雑になるケースもあります。

また、機能ごとに色をつけたことで複雑になることもあります。

機能が増えると、色の数が増えて、そもそも色による違いが区別できなくなるほか、どのUIでも必要な、注意、警告などを喚起する色を目立たなくさせ、違いが判別しづらくなり複雑になります。

チェックと対策

まず、今まで「UIを改善した!」と思った時に、「でも、なんだか画面が複雑になったな」と思ったことは無いでしょうか?

これが実はチェックになります。

この時に、「わかりやすくしたのだから気のせいだ!」とすることが、UIの複雑化に歯止めがかからなくなる最初の一歩です。

全体が複雑になるというマイナスを直視しないと、ある個別の切り分けた箇所を改善したことのプラスしかみえません。

「なんだか複雑になったな」と感じた時点で本当は認識しているはずです。

次に、対策ですが、これはシンプルに「複雑になるならやらない」ということになるかと思います。