2012年05月31日 20:19Fujii

「どこまで表示するか」問題

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どこまで表示するか?

UI設計の検討時に、漠然とですが「どこまで表示するか」ということが議題になることがあります。

傾向としては、作り手は知っている概念をなるべく多く表現しようとします。

こまかくなり、キリがない

気をつけなくてはいけないのは、すべてを表現をしようとするとものすごく細かくなります。

さらに、ではこれも表示するか、いや、ここまで表示するなら、こっちもあると正確だよね、と次々と増えてしまいます。

どこかで省略を

現実の概念などを正確にすべてあらわそうとすると、その複雑さを背負いこむことになります。

地図と同じように、どこかで意味のある省略をしなければ、地図であれば行き着く先は現実の世界そのものを描くしかなくなってしまいます。

2012年05月26日 13:29Fujii

シナリオ作ってそれからどうするの?

ものと経験について。

前回も描きましたが、ものと経験についてほかの話で考えてみます。

ある山で遊んでいる人達がいます。

山の上から下まで滑る際に、誰が1番速いのかを競っています。

最初は遊びの延長です。

その後しばらくして、競技になりました。

競技になると今度は山の上から下まで滑り降りるだけになりました。

やることが線形に決められました。

滑り降りるときにやっていたことが線形に並べられてその順番でやることしかできなくなってしまいました。

山で遊んでいたうちのひとつの体験だけが線形に抜き出されて競技になるとこのようになります。

しかし、山での遊びはほかにもありました。

それは、山の中にレールやボックスや、それ以外に名前もついてないような「もの」が置いてありました。

その上を滑ったりという遊びでした。

もちろん名前のないような「もの」で遊びますので、ものではないような山の一部分でも遊びます。

大きくは山自体が「もの」でそれ使って自由に遊んでいるのです。

そこではひとつの「もの」に対して線形の体験はなく、「もの」をどのように使うかは人によって様々でした。

その結果、ひとつのものでも、人によって様々なことなる体験が生まれるのでした。

ここでいう体験は決してその部分を、シナリオなどにして、そのシナリオ通りに見せるものを並べたとしても、再現されるものではありません。

人によって異なると前回描きましたが、人それぞれ以前に、同じ人でも滑るごとに体験が異なります。

このあたりが、ペルソナをつくる、シナリオつくる、そのシナリオを満たす線形の何かをつくる、しかしその何かでは窮屈な体験になる、といったことにつながるんだと思います。

2012年05月24日 20:37Fujii

ものとキャラクターと体験

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たとえばひとつのお座敷列車があるとします。

海の上を走るお座敷列車。

そういったものとは別に何人かのキャラクターがいるとします。

それらが関わるとキャラクターごとに体験が生まれます。

そこにストーリーが生まれます。

同じものでも、キャラクターによって異なるでしょう。

体験とはそういうもので、ある一人の人の体験にあわせてものを作ったとしても、ほかの人にとっては異なる体験になります。

演劇や漫画は、かなり線形で一本道。

ストーリーボードやシナリオも線形です。

インタラクションのあるUIにおいては、それをそのまま当てはめると場当たり的になる可能性がある。

ある体験に対してひとつのものがあり、そのものを作ればほかの人も同じ体験をするかというとそうでもない。

2012年05月13日 16:45Fujii

なぜ「わかりやすさ」を目標としても結果が異なるのか?

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「足し算」か「引き算」か

同じ「ユーザーのわかりやすさ」を求めるチームでも、「足し算」を使うのか「引き算」を使うのかで全く出来上がるものが異なるので注意しなければならない。

ユーザーのわかりやすさを求めるという意味では共通点のある人々でも、異なる二つのタイプに分けることができる。

それは、「わかりやすさ」のために「足そうとする」足し算タイプと「減らそうとする」引き算タイプだ。

足し算タイプ

足し算タイプの特徴は、一見ロジカルである。つまり、「ここがわかりにくい」から「ここに説明を加えよう」といった思考をする。

「一見」という言い方になってしまうのは、要素が増えればごちゃごちゃするから、 そのままわかりやすくなるとは限らないという点まではロジカルにつながらないからである。

自分で気がついた「わかりにくい箇所」に対して、なにか責任のようなものを感じてしまい、そのまま放置することはできないと思う人なのかもしれない。

放置しないということを前提にしてしまいがちなので、解決策が思い浮かばないときには、「とりあえず説明をしておこう」となってしまう。

そうすればその箇所に関しては「責任を果たした」気分になれるからだ。

結果的には、責任回避のための注意書きだらけの取り扱い説明書のようになる。

引き算タイプ

引き算タイプの特徴は、複数の箇所を同時に認識する絵描きタイプだ。

ひとつの箇所が問題だと考えたときに、そこをすぐに手を付けるのではなく、一歩ひいてほかの箇所と比較しながら考える。

あるルールがあって、それから外れているからわかりにくいのか?、あるルール自体が崩れかけているのか?、一度に把握できる数を超えてしまいそうだからなのか?などなど。

もちろん実際にそのタイプの人が絵描きかどうかは関係ない。ある意味「要素を増やせば、把握するのが大変になるからやめておく」という考え方なのでロジカルとも言える。

こういったタイプは、常にではないにしろ、結果的にあるものを減らすことで複雑さを減らす方法もありえることを前提に考える。

タイプが異なれば、目標が同じでも全く異なるものができる

スペースや人が一度に把握できることに限りがある以上、「引き算タイプ」の視点がなければうまくいかない。

足し算タイプでは、際限無く要素が増えてしまい、結局その限界に達してしまうからだ。

つまり、同じ「わかりやすさ」を求めてもタイプ次第では異なるものができてしまうのである。

実際のプロジェクトの経験からは、メンバー内にどちらのタイプも混在することが多い。リーダーが引き算タイプでも、ほかのメンバーは足し算タイプであることもある。

また、同じ人でもそのときの立場や役割によっては無意識のうちに足し算タイプになることもある。(例えば詳細なレビューを頼まれた場合など。)

偏見ではあるが、文章による説明が好きな人は足し算タイプが多いのかもしれない。もしくは、業務上、文章によることこまかな表現や説明を常日頃求められる人、プレゼンよりも論文など文書を作らなければ評価されないような人はついついより多くの説明を一度にしたくなるくせがあるのかもしれない。

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2012年05月12日 15:25Fujii

UI設計でも「許容」しなければ進まない

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UIの細部のさじ加減は「許容」がないと進まない。

UI設計の中で「許容範囲です。」という表現で説明することがある。もしくは「Aという点を許容することでBということになる」という表現を選択することもある。

複数のやりとりの経験からそういう言葉を選択するようになったのだが、どういうことなのか?

大きな理由は単純に、UI設計というプロジェクトを前進させることにつなげるためだ。

ダメな部分を認識しつつさらに複雑になることを回避する

「許容する」というのは、主にデメリットに対して使う。

デメリットを認識しつつ別の良い点があることを伝えたい時に使う。

別の言い方をすると、そのデメリットを受け入れなければ、いい点も無くなるということで、いい点が無くなるということは別の問題が発生するということだ。

別の問題と比べてみると、そのデメリットはむしろ許容してもよいということ。

そういった取捨選択をすることをつたえるために「許容する」という表現を使うことがある。

ユーザーが気にしない範囲の「わかりやすさ」のために場当たり的に「工夫」した結果、複雑になるならやらない方がよい

例えば、ユーザーが気にもしないようなことに焦点があたり進行が滞ることがある。

今までにも書いてきたが、例えばレビューを行うときは、躍起になってダメなところをあげようとする。

それらを許容するかしないかという視点で判断しないと、進まない。時間があったら良いというわけでもない。なぜなら、そういった問題というのは、細分化しようと思えばいくらでもできるからだ。

そういった問題は、さらに場当たり的な対処になることも多い。

例えば二階建ての家は家の中に階段がある。

二階をよく使うから、すぐに使えるようにしたら便利なのではないか?と考えるかもしれない。

玄関の横からはしごをかけて、二階に入ることができるようにする。

玄関のそばにかけるのはそこが一番目立つからでユーザーにとっても良いだろうと。

こういった場合入り口が複数になり複雑になることと引き換えに実現することになる。

それを場当たり的に繰り返すと梯子だらけの家が誕生する。

梯子がある部屋とない部屋が混在することで混乱することもあるだろう。

これはUI設計でも少ないクリックでやるほうがよいということや、コンテキストを考慮したいということだけにとりつかれると起こりがち。レアなコンテキストに依存しすぎたタスクごとに改善をやろうとするのでそうなることが多い。

現実にはタスクは無数にあるからこういった改善は入り口のメニューを増やすことが多くなってしまい、あまりうまくいかない。

2012年05月01日 09:47Fujii

ゴールデンウィーク

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ゴールデンウィークですね。過ごしやすい気温のせいでしょうか、テレビを消して少し窓を開けて、黙々と絵を描く時間というのもなかなか楽しいです。

あったかくなったのでさっそく大好きなソーメンを食べました。

そして、うどんも食べました。ズルズル。

ヨーグルトをガブ飲みしたらお腹がちょっとゆるくなりました。

大型連休のかたは引き続き事故などに気をつけて休暇をお楽しみください。